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子供の成長には3,000万円必要?お金に困ったら公的支援の検討を

ママ同士の会話で「子供を育てるには1,000万円のお金が必要」という話を耳にしたことはないでしょうか?

特に子供が小さいうちは、金額に驚きつつもうわさ程度にしか思わない人もいるかもしれません。しかし、これって本当なのでしょうか。

実際には教育費だけでなく養育費もあるので、もっとお金が掛ります。現実として、高校や大学入学時に慌てて資金調達に走る人も少なくありません。

特にギリギリの生活をしている人は、どうしたらいいのか困るでしょう。そんな時、よく知られているのは「国の教育ローン」ですが、それ以外にも手だてがないわけでありません。

生活が厳しい人には小中学校時代の支援もあります。それらを含めて説明します。

実際は3,000万円?子供が成人するまでにかかる費用について

世間で「子供を育てるには1,000万円かかる」ということをママ同士の話や世間で耳にしたことのある人は、多いのではないでしょうか。

ライフプランセミナーや講座に参加して専門家の話を聞いたことのある人ならば具体的な数字や話を聞いて知っているかもしれませんが、実際にそれはうわさ程度の確証のない話と考えている人も中にはいるかもしれません。しかし、実際にはそれ以上費用がかかる場合もあります。

特に教育費が大きな話題になるのですが、ではどれくらいお金が掛るのでしょうか。

子育ては教育費だけでない!養育費だけでも1,500万円以上かかる?

あちこちの子育て情報サイトでも話題になる子育ての費用に関して、まずどうしても教育費に目が行くはずです。しかし、実際には子供が成長するにあたり、学校や勉強に関する以外にも当然お金は掛ります。それが養育費です。

要は、子供が成長するに必要な部分でもあります。当たり前と言えば当たり前ですし、生活費の中に組み込まれるので分かりにくいのですが、実際には結構お金がかかっているものです。

養育費にあたる部分はどのようなものがあるのでしょうか。

  • 出産・育児費用
  • 食費
  • 衣料費
  • 医療・理美容費
  • 私的所有物代
  • その他お小遣い等

一見、普段の生活を考えればさほど大きな額に感じないかもしれませんが、例えば小さなうちは食が細い子でも、成長期には親よりもたくさん食べるという話もあります。小遣い一つとっても、成長と共に額も大きくなってきます。今は、携帯代もバカになりません。

養育費のみだけでも22歳までに1,650万円弱のお金が必要になってきます。

これは、教育費は含まれていない額での話です。

義務教育だろうがお金はかかる!中学までの教育費はどれくらい?

では、教育費に関してはどうなのでしょうか。教育費とは、学校やそれに関係する費用(給食やPTA、修学旅行、学用品など)だけでなく、クラブ活動や習い事などの学校外活動費も含まれます。おおよそですが、これぐらいの費用はかかります。

年 代 教育費金額
保育園・幼稚園 約69万円
小学校 約183万円
中学校 約135万円
合 計 約387万円

これはあくまで公立の場合の平均額になります。私立の場合は、もっとかかります。

教育費は進路しだい!最終的には3,000万円必要になってくる?

それでも中学までは義務教育の関係もあり、あまり深刻に考える人は少ないかもしれません。大抵の場合、今後の進路によって大きく差ができますし、気になる部分はそこでしょう。

高校以降は公立か私立を考える人が増えますが、この違いは金額に大きく影響します。

ただ、今は高校の授業料に関して、国からの補助(「高等学校等就学支援金制度」)があります。とはいえ、入学金、教科書や参考書代、制服、修学旅行費等は対象外で必要になります。また、部活や学校外の塾など、授業料以外にも多くの費用が掛ります。

高校の教育費の目安(3年間)

公 立 約123万円
私 立 約300万円

私立も学校や環境によってかなり差が出るので、実際に細かく言えば変わってくると言えます。

最終的には公立の場合でも、幼稚園→高校まで約500万円以上かかります。

大学の場合はもっと分かれることになります。誰もが知っているように大学の場合、国公立と私立で、また、文系と理系、学部でも大きく変わります。

大学の教育費の目安(4年間)

国公立大 約518万円
私立文系 約692万円
私立理系 約788万円

これは自宅通学での換算です。下宿をするとなるともっとお金が掛り、国公立でも1,000万円近くかかることも言われています。

これらを総合してみると、教育費と養育費を合わせて子供が成長するのに、少なくて2,678万円。多い場合だと、3,125万円かかります。

ここで見る少ない額は、ほとんどお金を掛けていない状態での数字になりますし、これはあくまで大まかな計算になっています。それこそ進路によってはもっとかかることも予想されるので、少なくとも3,000万円ぐらいのつもりでいた方が間違いはないでしょう。

難しい?できる?家庭でできる教育費対策は何があるのか

どのような進路にしてもかなりのお金がかかることはわかったと思います。今の世の中は様々な面で子供を育てにくい環境でもあるのですが、経済的な面で見ても子育てし難いと言えるかもしれません。

とはいえ、健やかに成長してほしいという思いと同時に、勉強も必要だしできれば国公立大学に行ってほしい、希望する進路に進んで欲しい、親としてはできることはしてあげたいと思う気持ちもあるでしょう。

ならばどうするのがいいのでしょうか。一般的に言われている家庭でできる対策をいくつかあげてみたいと思います。

家庭でできる教育費の確保の方法

  • 学資保険(こども保険)
  • 積立貯蓄
  • 子供手当等、給付の貯蓄
  • 教育費の贈与

一番よく聞く方法としては、学資保険や積立貯蓄があります。これらは一番確実と誰もが考えるでしょう。確かに将来に向けてを考えると、オススメと言えます。

しかし、実はデメリットもあります。金利の問題です。金利というものは情勢に左右されるという点があります。もちろん、商品によるでしょうし、貯蓄というものは、確実性があります。

ただ、利息はあまり期待できない商品もあります。学資保険では途中解約した場合、元本割れを起こしてしまう可能性もなくはないです。

また、意外な盲点して学資保険の場合、満期でお金が手元に入るタイミングが、実際に学校に費用を納入しなければいけない時期より遅いということが間々あります。

「学校入金の締切が、学資の満期の前で困った。」という話はよくあることです。(そのため、満期の時期を最初から考慮して学資に申し込む人もいます。)

もちろん学資保険にしても定期や積立貯金にしても、上手に利用するとのちのちお金が必要になった場合、かなり役に立ちます。

贈与に関しては税金の問題が発生するのですが、教育資金の贈与の特例により1,500万円までの贈与が非課税となります。もちろん年齢や対象内容などの細かい条件や金額の上限はありますし、平成25年4月1日から平成31年3月31日と期限も決められているなど、気をつけることが多々あります。

これらのいろいろな方法を上手く組み合わせて、少しずつでも将来に向けて資金調達することが可能ならば、全額でなくともその時は必ず役に立つはずです。

多くは「国の教育ローン」を利用?国が行っている支援について

可能ならば小さいうちから学資保険に入る、または少しずつでも貯蓄をしていくのが一番ではあるのですが、経済的に難しい場合もありますし、気付けばそんな時期は終わっていて今更間に合わない、という人もいるかもしれません。

では、貯えや資産がない人は大学へ行くことはできないのか、と言うとそうではありません。もちろん考え方も人それぞれで、必ず大学へ行かなければいけないものでもありません。

しかし、やはり勉学がしたい、もっと知識を蓄えてから社会へ出たいなどと考える人がその機会を失うのは、本来あってはいけないことです。

では、経済的に厳しい場合に費用のかかる大学への進学を考えた場合、どうしたらいいのでしょうか。

誰もが考えるのは「国の教育ローン」!国からの援助は欠かせない

やはり一番に考えるのは「お金を借りること」ではないでしょうか。そして、できれば多額で金利が低い方が断然いいはずです。

そこで出てくるのが、国からお金を借りることです。

代表的なのが「国の教育ローン」です。

「教育一般貸付(国の教育ローン)」は、日本政策金融公庫が取り扱っています。

この日本政策金融公庫は、法律によって発効済株式の総数を政府が保有していないといけないこととなっている為「株式会社」と名乗ってはいますが、国が統制しなければいけないという特殊な会社になっています。

よって、ここから借りるローンは、公的機関から借りると同じです。

どこよりも金利が低いのが特徴?国の教育ローンの商品概要は

肝心の「教育一般貸付け(国の教育ローン)」の内容はどのようになっているのでしょうか。

商品概要

融資対象 対象となる学校に入学する、または在学する人の保護者。
(主に生計を維持している保護者)
子供の人数により世帯年収の上限あり。
対象となる学校 原則6ヵ月以上の修業
中学校卒業以上の人が行く教育施設
(大学、大学院、短期大学、専修学校、予備校、高等学校、特別支援学校の高等部、外国の高等学校・大学、職業能力開発学校等)
使い道 学校費用
(入学金、授業料、施設設備費他)
受験費用
(受験時の交通・宿泊費含)
在学時の住居費用
教科書やパソコン代
国民年金保険料 など 
限度額 350万円
※海外留学資金(条件あり)の場合、450万円まで
※兄弟がいる場合、それぞれで350万円
金 利 年1.90%
固定金利
保証料別
※母子・父子家庭または世帯年収が200万円(所得122万円)以内の場合、1.50%(固定金利・保証料別)
※金利は金融情勢により変動あり。
返済期間 最長15年
※交通遺児家庭、母子・父子家庭または世帯年収200万円(所得122万円)以内の場合、最長18年
返済方法 元利均等返済
※ボーナス月の増額返済可能
※在学期間中は利息のみの返済も可能
必要書類 申込書
運転免許証またはパスポート
(どちらも持っていない場合は要連絡)
預金通帳(最近6ヵ月分以上)
住民票の写しまたは住民票記載事項証明書(世帯全員分)
源泉徴収票または確定申告書(控)
他に必要に応じて入学や在学を証明できる書類、

教育ローンと言えば、銀行を中心に世間一般でも取り扱っている金融機関は多いのですが、その金利の多くは、2%後半~3%台となっています。それに対し、国の教育ローンの金利は、1.9%。ここまで低いのはまずありません。この金利の低さがやはり一番の特徴と言えます。

また、家庭の状況によっては、さらに低い金利で借りられる可能性があるのは、事情のある方にはありがたいことかもしれません。

返済期間に関しても長く、本人が学生時代は元金据置もできるのは、一時的でも負担軽減になります。

融資対象条件は年収の上限額が子供の人数によって決まっている

融資対象の条件の中には世帯年収に関しての条件があるのですが、細かく見ると子供の人数により世帯年収の上限が決められています。また、子供の人数が2人以内の場合、対象条件の年収上限額が緩和されます。

緩和される条件とは

  • 勤続年数(営業年数)が3年未満
  • 居住年数が1年未満
  • 世帯のいずれかの人が自宅外通学(予定含)
  • 申込者またはその配偶者が単身赴任者
  • 今回の申込融資使途が海外留学資金
  • 申込者の借入返済額が、年収(所得)に対して30%を超える
  • 「要介護(要支援)認定」を受けている人が親族などにいて、その介護費用の負担がある

もちろん希望する場合は、その内容を証明する必要に応じた書類の提出は必要になります。

子供が3人以上の場合は緩和条件がないものの、世帯年収(所得)の上限額が緩やかになっています。細かいですが、一般に出回っている教育ローンよりも小回りが利いていると考えてもいいかもしれません。

デメリットも当然ある!借りる前に知っておくべきことは?

もちろんお金を借りることではあるので、利用することに対してのデメリットもあります。どんなことがあるのでしょうか。

  • 審査がある
  • 融資までに時間が掛る
  • 対象者・融資額に限度はある
  • 連帯保証人の用意、または保証基金に申し込む必要がある

ローンではあるので審査があります。審査がある以上、必ず融資してもらえるとは限りません。特に、過去、借金やクレジットで延滞や債務整理をしている場合は、かなり融資が難しくなります。

最近はカードローンを中心に、融資までにあまり時間がかからなくなりました。もちろん金額が大きなローンの場合は時間がかかりますが、この国の教育ローンも時間が掛ると考えておいた方がいいです。

日本政策金融公庫のホームページでは手続きは来店不要とはなっていますが、申し込みから融資まで20日ほどかかると表記されています。該当時期は混雑して時間がかかることも容易に想像できます。早めに資金の準備を考えた方が、間違いがないです。

一般的なローンの場合、連帯保証人が不要であり、保証会社から保証料を別途請求されることはほとんどありません。(すでに組み込まれていると考えた方がいいかもしれません。)

国の教育ローンの場合、一般的なローンと少し違って、連帯保証人が必要になります。または、(公財)教育資金融資保証基金が連帯保証人の代わりになります。が、保証料が別途必要になります。

しかも保証料を改めて用意するのではなく、融資額から差し引かれる形となっているので、融資額がその分少なくなることは覚悟しておかなければいけないでしょう。

いろいろ面倒はあるかもしれませんが、延べ500万件以上の利用という実績があり、公的機関からローンを組むというメリットが多いのは確かなのかもしれません。

国の支援は「国の教育ローン」だけじゃない?他の支援だってある

「国の教育ローン」について一番に触れましたが、勉強をしたいという人たちを支える支援は他にもあります。

  • 大学等が行っている授業料免除
  • 奨学金制度(国や地方自治体・民間団体など)
  • 「国の教育ローン」以外の教育ローン(地方自治体・民間など)
  • 地方自治体が行っている小中学校・高校の就学支援制度

どのような形にしても国や地方自治体が行っている支援もありますし、民間団体や企業が行っている支援もあります。

【参考記事】
進学の金銭負担を軽減!お金がない時のサポートに「教育ローン」

「国の教育ローン」同様、知られているのは奨学金制度!

多く活用されているものには、他に奨学金制度もあります。しかし、少しハードルが高い、手続きが面倒と思っている人もいるかもしれません。

奨学金の中でもやはり一番知られており、また利用度の高いのは「独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)」が行っている奨学金制度です。

日本学生支援機構とは

日本国憲法でも「全ての国民はその能力に応じて教育を受ける機会を与えられなければいけない」ことを提唱しています。そのため、国や地方自治体が経済的な理由でもってその機会がない学生達に修学の援助を行うことが、法律で決められています。
そこで昭和18年に「財団法人大日本育英会」が設立され、法律の改正や名称の変更などの様々な経緯を経て、平成16年に「独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)」の設立へと繋がっています。

昭和18年から数えて、延べ1,203万人の学生、17兆円支援してきました。現在も多くの学生の支援を続けています。

JASSOが行っている主な事業

  • 奨学金貸与事業
  • 留学生支援事業
  • 学生生活支援事業

主に3種に分けられますが、この中でやはり誰もが一番関心があるのは奨学金貸与事業になるでしょう。

教育ローンと奨学金、その違いはどこにあるのか?

先に説明した教育ローンとこの奨学金、教育に関することとはわかるものの細かい違いについて明確にわかっている人は意外と少ないかもしれません。整理してみます。

教育ローン 借りるのも返済も保護者。
各金融機関へ申し込み。
申込時期は決まっていない。
一括でお金が振り込まれる。
借りた時点で利息や返済(学生時期は利息のみ等の対応はある)が発生する。
奨学金 借りるのも返済するのも学生本人。
申込時期が決められている。(基本は春)
学校が申し込み窓口になる。
毎月定額で振込まれる。
在学中は無利子。
卒業後から返済が始まる。 

要は保護者が借りるか本人が借りるか、と言う点が大きく違います。またどちらも審査はあるのですが、審査の内容で奨学金の場合は、成績が大きく影響するのも違いの一つになるでしょう。

そして奨学金の場合は、入学金が必要な時期に間に合わないことがあるので、注意が必要です。

なお、申込時は基本春となっていますが、失職や病気、風水害等の災害時や学校廃止等、緊急時の場合には、対象条件が細かくありますが、緊急採用という随時の申込方法もあります。

JASSOの奨学金の種類は2つ!その違いは利息の有無?

JASSOの場合、奨学金には利息によって2つの種類に分けられています。

第一種⇒無利息のタイプ
第二種⇒利息が付くタイプ

どちらにしても申し込み対象は、国内の大学院、大学、短期大学、高等専門学校、専修学校(専門課程)に在学している学生になります。

第一種は無利息ですが、その分、成績に関しての審査が厳しいのは想像に難くないでしょう。

第二種の利息ですが、3%(年率)が上限となっています。教育ローンとの違いも触れましたが、在学中は無利息になります。

ちなみに「入学時特別増額」が、一時金として増額を申し込むことも可能です。これは、入学した月の分の奨学金の月額時での増額になります。ちなみに入学前での振り込みではないので、注意は必要です。

申込条件や貸与額などが種類や条件により細かく決められている

教育ローンとの違いで、審査には成績も大きく影響するとありましたが、実際の所、申し込みや給付額などは細かく決められています。

一例として第一種の申込条件を挙げてみます。

  • 高等学校(または専修学校高等課程)の成績は、平均値が3.5以上となっている。
  • 高等学校卒業程度認定試験か大学入学資格検定に合格した人、または科目合格で機構の定める基準に該当する人。
  • 家計の収入金額上限が決まっている。
    (世帯人数3人の場合で、給与所得者657万円、給与所得以外286万円が目安、4人、5人の場合は金額が変わってくる)
    ※所得証明書または(非)課税証明書の提出要

第二種もこれほど厳しくはないですが、やはり学力や家計においての条件はあります。

貸与額においても細かく分かれています。

第一種の貸与額の一例(大学の場合)※月額

  国公立 私立
自宅通学の場合 30,000円または45,000円 30,000円または54,000円
自宅外通学の場合 30,000円または51,000円
(自宅通学の月額の選択も可)
30,000円または64,000円
(自宅通学の月額も選択可)

短大や高等専門学校等でまた金額が変わってきます。

第二種の場合は、自宅通学か自宅外かの分け方はしていませんが、学校の種類によって違っており、その中でそれぞれ5種類ほど金額があります。

いずれにしても細かい区分けがあるので、どれがいいか、どれが自分に当てはまるかはじっくりと調べて検討する必要がありそうです。

また、第一種と第二種、両方に申し込むことができますし、先に説明した「国の教育ローン」も合わせて活用することができます。

ちなみに「給付」に関してJASSOでは、今後導入予定とされていますが現在は海外留学奨学金のみとなっています。

返済が難しい場合は、手続きは必要ですが減額返還や返還期限の猶予の方法もあります。

大学の免除制度もある?JASSO以外にも様々な公的支援はある

どうしても国の教育ローンや奨学金がメインになってしまいますが、他にも教育費の負担軽減のための支援はあります。

大学の授業料の減免は、国公立の大学だけでなく私立大学でも対応しています。もちろん条件や審査はあるのですが、それぞれの大学で対応しており、各学校の窓口への申し込みになります。

また対象や支援の形が少し変わるのですが、実験や研究などの教育補助や育成を図ると同時に手当を支給することにより処遇改善となるティーチング・アシスタントやリサーチ・アシスタントの制度もあります。

日本学術振興会が設置している特別研究員も、厳密にいえば違うのですが、ティーチング・アシスタントやリサーチ・アシスタント同様、優秀な人材が研究に集中できる経済的な支援の一つと捉えていいと思います。

これらのような細かいいろいろな支援は、大学によっての違いはあるかもしれませんが多くあります。

今回は割愛しますが、民間団体や企業でも実に多くの支援があります。教育に関する費用を捻出したい時には、民間の支援も活用するのも大いにありです。

国だけじゃない!地方自治体でも様々な子育て支援を行っている

今までは、公的機関と言っても国や大学の話が中心でしたが、国だけが行っている訳ではありません。

いわゆる地方自治体でも子育てや教育に関する支援を行っています。どういうものがあるのでしょうか。

地方自治体も奨学金をあつかっている!他にも公益財団法人がある

奨学金制度は各地方自治体でもあります。

それぞれに違いがあるので一つ一つの説明はできませんが、国だけでなく各地域でも支援していることを頭に入れておくと、いざという時に申し込むことができます。

また、他にも公益財団法人があり、こちらもそれぞれ独自に奨学金制度を設置し、多くの学生を支えています。こちらも全部説明するのが難しいほど、いろいろな団体や支援の形があります。

奨学金も給付タイプや貸与のタイプとあり、当然それなりに審査もあります。確かに審査に通るのは、大変なことかもしれませんが、先の大学の免除制度も合わせて、実に多くの支援の形があります。

公立高校は年収によっては授業料が掛らない?しかし入学金は必要!

高校に関しては、2010年に一度「公立高校授業料無償制度・高等学校等就学支援金制度」ができ、授業料が無償化で話題になったのですが、今は「高等学校等就学支援金制度」となり、一部改正もされています。

所得制限もあります。

所得に関する条件は、住民税所得割額が30万42000円未満となっています。サラリーマンの場合だと、「特別徴収税額の決定通知書」を見るとわかります。

私立高校など、支給金額が実際の授業料よりも少ない場合は、不足分が学校から請求されることになります。(要は、収入や学校などにより支給額が変わってきます。)

実際のお金の流れとしては各家庭を通らずに直接学校へ支給金が払われる為、高校生のお子さんがいる家庭でも、ピンとこないかった人もいるかもしれません。

注意点は、入学金などの支援金の対象外も多くあるので、実際に入学時にはいくらか費用は必要になってきます。

活用の機会は少ないかもしれないが小中学校でも支援の制度はある

奨学金や教育ローンと言うと、必然的にどうしても大学進学の話になってきてしまいます。しかし、家庭状況によっては、それ以前に支援の必要な人がいるのも否めません。

もちろん、小中学校でも高校や大学ほどでないにしても、支援はあります。

自治体による違いはあるものの、学用品、給食費等を「就学援助制度」として援助しています。

就学援助制度で補助されるモノ(一例)

  • 学用品・体育用具費
  • 通学用品費
  • 修学旅行費
  • 校外活動費
  • クラブ活動費
  • 生徒会費
  • PTAや給食費
  • 医療費  など

対象者は、生活保護世帯や住民税非課税世帯、児童扶養手当受給者も該当します。

他にもいろいろな支援はあります。まだ教育というには程遠い年齢から、家庭への支援は始まっています。

  • (私立)幼稚園就園奨励費
  • 児童手当(子ども手当)
  • 児童扶養手当
  • 児童育成手当 

児童手当は、ほとんどの家庭が申請しているので、知っている人も多いのではないでしょうか。

児童扶養手当や児童育成手当は、ひとり親や両親がいない家庭などを経済的に支援する制度です。ただ、扶養手当や育成手当については特に自治体により扱っていないところもあるので、自身の住んでいる役所に問い合わせするのが一番です。

子供のためにできることはやってみよう!まずは相談するのが一番!

子供が小さいうちは養育費、大きくなったら教育ローンや奨学金という形での支援と見るとわかりやすいでしょうか。

奨学金の内容でも触れているように、子供に教育の機会を与える義務が国にあることは憲法でも謳っています。

家庭の状況も一人親だったり、子供が多かったり、経済的な問題、いろいろあります。

しかし、教育ローンや奨学金を上手く組み合わせれば、もちろんのちの返済の問題はあろうとも、お金が必要時には多少なりとも負担は緩和されるはずです。

3,000万円まではかからなくても、やはりそれなりにお金は掛ることは目に見えています。小さなうちの児童手当をコツコツ貯めるのも一つの方法です。

子供が勉強をしたい、行きたい学校があるというならば、学校や行政に相談できます。そして上手に公的支援を利用して、その気持ちを応援したいものですね。

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